モーター

ヤマト発動機株式会社製 302型(標準型)

  種類:水冷2サイクルガソリン機関 形式:縦型直列2気筒 吸気方式:リードバルブ
  始動方式:ロープスタート 点火方式:フライホイル・トランジスタマグネト
  気化器型式:ヤマト(型式なし) 燃料容量:2.3L ギヤ比:14:15
  燃料:ガソリン/オイル混合(混合比=40:1)
  内径×行程:66mm×58mm 総排気量:396.9cc 圧縮比:8.6
  最大出力:32ps/6600rpm 最大トルク:3.7kgfm/5500rpm 最大回転数:6800rpm
  全長:575mm 全幅:260mm 全高:979mm 重量:41.5kg

  その他に減音型の301型(桐生・戸田・平和島・多摩川・蒲郡・琵琶湖・住之江・徳山・
  若松・福岡)、やまと競艇学校用の303型(現在非使用)、電波障害対策型の304型
  (唐津)があります。
  減音型の出力が小さいといわれるのは、吸気経路・排気経路とも長くなるためです。
  (数値としては32ps/3.7kgfmで変わりありません。)
  なお、戸田では本体は301型ながら防水カバーは標準型302型用ものを使用して
  います。(301型用の防水カバーの方が吸気抵抗が大きくなります。)
  また、住之江ではさらに減音化された大型防水カバー(吸気サイレンサー)を使用
  しています。(インレットマニホールド等も改良型となっています。)
  電波障害対策型は、抵抗入りプラグコード(他は抵抗なし)で、点火プラグが専用の
  物になります。
  平成16年10月以降ロングキャビテーションプレート仕様のキャリアボデーが導入され、
  全場で使用されています。(従来より10mm後方に延長)
  また江戸川ではワイドキャビテーションプレート仕様のキャリアボデーとなっています。

  性能差をなくすため、ボートともども1年間で廃棄されます。一部は広島支部選手の
  練習用として使用します。
  宮島では毎年9月にボートと同時に入れ替えます。
  (他場のボート・モーターの入れ替え時期については
こちら

モーターの全体写真はこちら カットモデルはこちら 下の写真と比べてみましょう!

 


電気一式

 モーターの一番上の部分を裏返したところ
 で、これが発電・点火装置一式です。

 トランジスタユニットを取り付けたステータ
 ベースに、コイルが中に入れられている
 かたちです。

 点火時期の調整、モーターの停止は右の
 棒(タイマハンドル)を持って回すことで
 行います。

 上の2本のコード(プラグコード)は点火
 プラグにつながります。












キャブレタ

 以前は自動車用で有名なミクニ製
 (型式BV-36)でしたが、現在はヤマト
 発動機製(形式YC2836-1/上写真)
 となっています。

 普段は防水カバーを取り付けているので
 見えませんが、モーターの前端に付いて
 います。

 エアファンネル、スロットルバルブ、
 フロート室などで構成されています。

 この奥にインレットマニホールドが付き、
 リードバルブがあり、クランクケースへと
 つながるわけです。

 中央の円形の部分から外気を取り入れ、
 棒状のノズルから出る燃料と混合します。
 その下部のダイヤル(メタリングニードル)
 を回すことで空燃比を変化させます。
 レース中にモーターに手を伸ばしている
 のは、これを操作しているのです。



ピストン

  上側の2本の溝にピストンリングを取り
  付けます。つまり、ピストンリングは
  1機につき4本あるのです。

  上面に矢印がありますが、この方向
  (つまり手前)が上になります。



ピストンリング

 メッキされたものとそうでないものの2種が
 あります。(メッキのほうが堅く、すり減り
 にくいが、アタリがつくまでに時間がかかる)

 専用工具で広げながらピストンに取り付け
 ます。



シリンダケース

 この中にピストンが収まるわけです。

 手前がモーター後部側で、シリンダヘッドが
 取り付けられます。左側にはエギゾースト
 フランジが取り付けられます。



クランクシャフト

 実際にはコンロッド(コネクティングロッド)
 も組み込まれた状態で、これごと交換
 します。

 クランクケースの中に収まっています。



ギヤケース

  モーターの最下部全部です。

  手前のプロペラシャフトにプロペラが付く
  わけです。

  下のフィン状の部分はスケグと呼びます。



リードバルブ

キャブレタ(正確にはインレットマニホールド)
とクランクケースの間に付きます。

右手前がリードバルブで、奥がシールド
プレートで、左のようにバルブプレートに
この2つを取り付けます。



点火プラグ(スパークプラグ)

  現在は全てNGK製で、数種類あります。









安定板

 荒天時に装着するアルミ製の板で、
 長さ×幅が415×160mm・435×160mm・
 455×170mmの3種類製造されており、
 宮島では415×160mmのものを使用して
 います。

 取り付け方は下欄を参照してください。



安定板取り付け前

 写真は下段が後方に10mm長い、ロング
 キャビテーションプレート仕様のモーター
 です。(江戸川を除く全場共通)



安定板取り付け後

 このようにモーター下部のキャビテーション
 プレート(上下2段のうちの上段)に被せる
 ようなかたちで取り付けます。



温水パイプ取り付け前

 通常、冷却水は右のエギゾーストフランジ
 からそのまま排出されます。





温水パイプ取り付け後

 冬季の温水パイプ取り付け時は、一部の
 冷却水がいったんキャブレタ内部を
 通って、凍結防止のためにキャブレタを
 暖めた後、排出されています。



回転計 RT-1

  モーター調整のために使うもので、
  レース中は取り付けていません。



回転計 RT-1

  回転数の検出は、本体に接続された
  アンテナで行っています。



回転計 YT-10

  上のRT-1の後継の回転計です。

  表示パネルが大きくなり、検出方式が
  変更されました。(右写真参照)



回転計 YT-10

  回転数の検出は、本体に接続された
  コードを、クリップによりプラグコードに
  接続して行っています。




チルトアジャスタ

ボートの外側、スターンブラケット下部に
取り付けられています。

左の5角形のものがそれで、これを回転
させることで奥に見えるシャフト(ブラケット
ボルト)の位置が変化し、モーター下部の
スイベルブラケット(写真右の部分)に取り
付けられたスラストピース(シャフトが実際に
当たる部分で、交換できます。)がその
シャフトに当たることで取り付け角度が
変わります。
スラストピースは、ナイロン製のものが標準
ですが、宮島ではステンレス製のものを
使用しています。



チルトアジャスタ

左から「-0.5/0/0.5/1/1.5」、
「0/0.5/1/1.5/2」、「0/0.5/1/2/3」
この3種類が宮島では用意されています。
つまり、宮島で使用できるのは -0.5/0/
0.5/1/1.5/2/3 の全7種類です。
使用できる角度は競艇場によって異なり、
一番少ない場では -0.5/0/0.5 の3種類
です。

左に書いたように、回転させることでも
角度を変えられますが、そのプレートに
使いたい角度がない場合は交換することに
なります。



 
ライナー取付位置

 宮島ではかなり前に廃止されたため
 写真はありませんが、トップライナーと
 バックライナーの取付位置です。

 写真の位置に物を挟むことで、モーターの
 取付位置が変わるわけです。
 トップ(トランサム)の場合はチルトをはねた
 場合と同じ効果となり、バック上の場合は
 チルトを下げた場合と同じ効果となります。

 なお、現在はバック上のみ使用されており、
 以前はバック下もありました。



スターンブラケット

 ボートの内側です。ボートのトランサムを
 挟んで固定します。

 締めるネジをサムスクリューと呼びます。

 間にある垂直の板はトランサムニーと
 呼びます。








プロペラゲージ

 アクリル製で、外形用(右写真)や表面用
 (上写真)など、1枚のプロペラに何種類も
 必要になります。



プロペラゲージ

  このようにプロペラの穴に差して位置を
  合わせます。




 ボートの繋留はモーターのステアリング
 バーを繋留装置に繋ぎます。

 繋留装置のロックは、自動発艇装置により
 自動で解除され、また、左下のロープ
 (ボート右横まで伸びている)を引くことでも
 解除できます。














プロペラ

 ヤマト発動機製とナカシマプロペラ製が
 あります。
 現在使用できるのはヤマトS1(YP-0503)
 とナカシマNEW1S(NP-0503)だけです。

 ボス部分には選手登録番号を刻印します。
 (これは見本のため、「SA40」と刻印して
 あります。)
 「NP9」とは、ナカシマプロペラ「マーク9」
 を表しています。(正式名称は「NP-0011」
 ・現在は使用不可)

 重量は370〜390g(2005年5月より)、
 外径は164〜192mmの範囲内(ただし
 選手会の自主規制により実際は188mm
 以内)と決められています。



プロペラ

プロペラは、シャーピン(穴の部分のピン)
をプロペラシャフトに差し込んで取り付けます。
接触等があった際に、モーターが停止して
いないのにゆるゆると減速し、止まってしまう
のは、このピンが折損し、空回りしているの
です。(事故防止のため負荷がかかると
空回りするようにしてあるのです。)



プロペラシャフト

 矢印の穴にシャーピン(左写真参照)を
 差し込みます。
 プロペラは、左のプロペラナットで締め、
 プロペラナットが緩まないよう割ピンで
 固定します。





防水カバー

キャブレタ部を覆っています。
写真右側に付いているアルミ製の部品は
ボーデンワイヤーの変形を防ぐワイヤー
ガードです。
減音型の場合、排気経路が異なるほか
この防水カバー内部に消音室が設けられて
います。(吸気音削減のため)













ウォーターインテーク

 冷却は水冷式となっていますが、その
 冷却水はキャリアボデー下部、排気口
 そばにあるこの小さな穴から取り入れます。

 基本的には水がプロペラで押されることで
 中に入っていきますが、始動後はモーター
 内部が熱くなるため、その温度差でも
 吸い込まれていきます。

 取り入れられた水はシリンダケースと
 エギゾーストフランジを通ってモーター本体
 を冷却し、ウォーターニップルより排出
 されますが、温水パイプ装着時は一部が
 キャブレタを暖めてから排出されます。
 また、キャリアボデー内にも入り、排気ガス
 の温度を下げつつ排気ガスとともに排出
 されます。



製造銘板

 この写真では見えにくいですが、「MODEL
 302」で、「No.」が製造番号です。

 この銘板はスイベルブラケット上部に
 貼られています。











登録済み刻印

 「R10」が連合会のモーター登録刻印で、
 交換されることのないクランクケースに
 刻印されています。

 選手に登録番号があるのと同様に、
 ボートやモーター、審判員、検査員にも
 それぞれ登録番号があります。

 左の数字は機関番号(製造番号)で、
 登録番号とは異なります。
 2007年9月現在、600番台に突入した
 ところです。(9999の次は0001になるようで
 実際には数万機が登録されています。)


 


スタータロープ

  水に沈むようおもりの付いたもの(左)
  水に浮くもの(右)の2種類あります。

  水に浮くタイプは浮遊物となる恐れが
  ありますが、回収できるため環境には
  良いのです。

  どちらかを指定している競艇場もあります
  が、宮島ではどちらでも使用可能です。


 
   

モーター

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